物語は、ホドロフスキー一家が故郷トコピージャから首都サンティアゴへ移住するところから始まる。青年アレハンドロは、自分への自信のなさと抑圧的な両親との葛藤に悩み、この環境から脱し何とか自分の道を表現したいともがいていた。ある日、アレハンドロは従兄リカルドに連れられて、芸術家姉妹の家を訪れる。そこでは、古い規則や制約に縛られない、ダンサーや彫刻家、画家、詩人など若きアーティストたちが共に暮らしていた。彼らと接していく中でアレハンドロは、それまで自分が囚われていた檻から、ついに解放される。エンリケ・リンやニカノール・パラといった、後に世界的な詩人となる人物たちとの出会いや、初めて恋に落ちたステジャ・ディアスとの邂逅によって、アレハンドロの詩的運命は、新たな世界へと導かれていく。(C)2016SATORIFILMS,LESOLEILFILMSYLEPACTE
出典元:Amazonプライム・ビデオ「エンドレス・ポエトリー【R15+】(字幕版)」から引用
監督 アレハンドロ・ホドロフスキー
主演 アダン・ホドロフスキー, パメラ・フローレス, ブロンティス・ホドロフスキー
【感想・レビュー】
ホドロフスキーの自伝的映画、リアリティのダンスの続編。
今回は、ホドロフスキーの青年期を描いている。
母だけ会話が、オペラ調。
なぜか黒子が家にいる。
エキストラがみんな無表情な仮面をかぶっている。
などなど、シュールでアートな映像の数々。
そして、大地震やら自殺やら火事やら惨事の連続。普通に考えたら大変なことばかり起こるが、世の中それがあたりまえという雰囲気で、あっさり話は進んでいく。
事実、そういうものなのかもしれない。
登場人物もみんな独特。個性豊かな人たちがたくさんいて、それぞれいろんなことをしている。多様性。
「人生に意味などないただ生きるだけだ。生きろ!」
老人ホドロフスキーが、人生に悩む青年ホドロフスキーを激励する。
泣ける。
あいかわらずホドロフスキーなだけあって、奇想天外でヘンテコな映画だが、見ているうちに、だんだんと気持ちが元気になってくるから不思議だ。
そういえば、ストーリーとは関係ないが、1968年の日本映画、ザ・スパイダースの大進撃よろしく、ひたすらまっすぐ進む遊びをしたり、ドリフターズの志村けん定番の股間から白鳥が飛び出している衣装など、日本のレトロギャグを思わせるようなシーンがちらほらあったのが興味深い。